Kurume・Tosu Internet Conference

「The Journal of Internet」 Volume5,2001 || H O M E || || 3 || 4 || 5 || 6 || 7 || 8 || 9 || 10

 

西暦2000年問題で振り回された記憶が薄れ掛けた頃、「21世紀が何の感動も無いまま スタートしてしまった」と、感じたのは私だけでしょうか。

21世紀がやってきた

久留米情報システム株式会社 常務取締役
吉原 督晴

インターネットの世界では日々、新しいNEWSが発信され続けられ、ドッグイヤーと呼ばれるように人間が作った暦とは違ったスピードや区切りで時代が変化しているようです。
しかし、「ここらへんが新世紀なのかな?」と、新しい時代の到来を感じさせるものがいくつもあります。
またそれは、インターネットに関する発想そのものが全く違ってきたというのではなく、インターネット通信技術の発展、その応用により、企業や個人が身近に利用出来るようになったことによる変化の方が大きいかもしれません。
最近の自社おける変化を例にあげますと
○お客様である久留米運送に2年かかりで検討していたVOIP(Voice Over Internet Protocol=音声統合)を納入しました。
※音声をデジタル化してフレームリレー網を通す、インターネット電話の自営網内での利用です。
○インターネット久留米との回線を11メガ無線に切り替えました。
※久留米高専とインターネット久留米の間で先行してテストされていましたので、お金の工面をするだけで済みました。協議会活動の技術移転と言うと大袈裟かもしれませんが、先行事例がなければ自前でテストを繰り返さなければならず、導入までの作業が大変だったろうと思っています。それまでデジタルアクセスの128kでしたから、社内ユーザーのアクセスが最も集中する昼休みには1200ボー(DOS時代に使っていたモデムのスピード=1200bps)の時代を思い出させる程のレスポンスだったのが社内WEBサーバーへのアクセスより若干遅いかな?と感じる程度に向上しました。
○昨年4月から開発に取り組んでいました「二つのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダーとアクティブ・サーバー・ページ)」も3社のユーザー様に提供を開始しました。
※ASPにはサーバー側とクライアント側双方からプロバイダーまでのアクセス回線スピードがサービスの評価を大きく左右する要因となります。
久留米地域では、インターネット協議会の活動を通じて大学や高専の先生から新しい技術を私たちに判り易く解説していただけることで、その必要性や有効性を理解できる人々が他の地域に比べて多いのではなかと思います。
その結果、ケーブルテレビジョン久留米は九州初のケーブルテレビインターネットサービス事業を開始され、インターネット久留米でも、フレッツISDN接続、フェレッツADSLといった新サービスを近々開始されるようです。
デジタルデバイドと呼ばれる地域間格差がとかく問題になっていますが、幸い我々はこの様な恵まれた環境にあります。私たちソフトウエア産業従事者が、もう少し頑張ってアプリケーションレベルで地域活性化に結びつくサービスを提供していかなければならないと考えていますし、インターネット協議会の活動についても市民の皆さんと先生達の間に立って、最新技術情報やユーザーとしてのニーズを伝達していかなければと反省をしています。
今年、福岡県は高速インターネット網"ふくおかギガビットハイウェイ"を構築し、久留米市など7箇所がアクセスポイントになります。その構想については「皆さんの身近なテーマに置き換えて」福岡市や北九州市に先んじた利用を実現していきたいと考えています。
この本を読まれた方にインターネット協議会への参加をお勧めします。


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